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アトピー東洋医学 痒み(6)ピリピリ寒邪(カンジャ)

冬のアトピー

これからだんだんと気温が低くなり涼しくなって、寒くなってきますね。

冬に悪化するアトピー症状はやはり寒さの影響があります。

 自然の寒気

寒さは天気予報では寒気=カンキと呼んでいますね。
ここでも同じようにカンキと呼びましょう

 

  カンキ!

 

ヒヤッ!ヒャ~ッ!

 

冬は自然界ではチカラを蓄える季節です。

植物は多くの植物が枯れてしまいます。根っこに栄養分を蓄えます。

冬でも葉っぱが枯れない植物は葉っぱに栄養を蓄えます。
特に糖分を蓄えることで凍ることを防ぐことができます。

ジャガイモ、ニンジン、ダイコンなどの根菜、ホウレンソウやキャベツなどの葉菜は冬が旬。
どれも甘いですね。
季節外れの夏に出回るものは苦かったり、辛かったりしますね。

昆虫は冬の寒気に耐えられず生きられないか、地中に潜りますね。
動物も冬眠することでチカラを蓄え温存します。
渡り鳥などは温かいところに移動しますね。

冬に生きる動物も多くいて、人間もその一つですね。
冬の寒気の中で生きるためには、熱を作って体温を上げる必要があります。

血と寒邪

体温を作るためには血液が必要です。

血(ち)、血液は東洋医学では「ケツ=血」と呼びます。
ここでは血をケツと呼びましょう。

 

  ケツ

  栄養届けるぞッ!

 

血の働きは大きく2つあります。

1 体に栄養を与える。
2 体を潤す。

1 血にはたくさんの栄養が含まれています。血が全身を巡って栄養を届けます。
受け取った栄養で細胞は新陳代謝を行い、熱を作ることで、体は生きることができます。

2 血は水分と同じように液体です。液体なので潤すチカラも持っています。

さて寒気は体温を奪います。

健康な人であれば、新陳代謝が活発で熱を作るチカラが強いです。
代謝によって熱が作られて、体温が維持されます。
体温が高いことで血の巡りが悪くなることが避けられます。

しかし血が少ない体の人がいます。

月経で血を消費してしまう女性は特に血が少なくなりやすいです。
アトピーの人の中にも血が少ない方がいます。

西洋医学では「血が少ない」は貧血の意味になります。
酸素を運ぶ赤血球が少なかったり、赤血球を作るたんぱく質であるヘモグロビンや、ヘモグロビンの材料となる血中の鉄=Feが少ないという意味です。

東洋医学では「血が少ない」状態は「血液とその中の栄養が少ない」という意味です。
血の中には糖や脂肪やタンパク質の他、ビタミン、ミネラルその他たくさんの栄養を含んでいます。

血が少ないと細胞に届けられる栄養も少なくなります。
栄養が少なければ、体の新陳代謝が落ちやすくなります。

代謝が落ちれば熱を作るチカラも弱くなるので体温を維持することが難しくなります。

そこで寒気が加わると体が冷えてしまいます。

体が冷えれば血の巡りが悪くなります。
血の巡りが悪くなると栄養が届かないので代謝が落ちるという悪循環になります。

このように寒気が体の働きを邪魔する時、人間はカンジャ=寒邪と呼びます。

 

  カンジャ!

 ヒエヒエーッ!

 

寒邪+燥邪+風邪=風燥寒

寒邪によって血の巡りが悪くなり、代謝が落ちると皮膚を作る働きも落ちます。
材料となる栄養も少ないので、丈夫な皮膚が作られません。

血が少ないと体を潤すチカラも弱くなります。
東洋医学では血が少ないことでも乾燥すると考えています。
体の水分が少なくなって乾燥する燥邪=ソージャと同じですね。

これが冬の皮膚の乾燥です。
血が少ない体で起こる冬の乾燥は皮膚が粉を吹きやすいです。
アトピー肌ではこの状態が1年中続く人もいるでしょう。

カンジャとソージャが合体するとソーカン=燥寒が誕生・・・

   フュージョン!

 

  ソーカン!

 カサカサッ!

 

東洋医学では血が少ないことでフージャ=風邪が巻き起こるとされています。
燥邪=ソージャで、風邪=フージャが巻き起こるのと同じです。

東洋医学でフージャは神経を刺激するものとされています。
その刺激によって痒みが起こると考えられています。

血は体の水分=湿と同じように体を潤しますが、皮膚では真皮から下を流れています。
乾燥と痒みも表皮より少し深いところで起ります。

ソーカンとフージャが合体してフーソーカン=風燥寒が誕生・・・
もう一回・・・

  フュージョン!

 

 フーソーカン!

 

 ピリピリッ!

 

病気の原因がわからず途方に暮れている誰かに、古くて新しい東洋医学が力になるかもしれません。

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