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アトピー東洋医学 痒み(5)ジトジト湿邪(シツジャ)

アトピー肌の状態には大きく2種類あります。

1つは乾燥、もう1つは湿り気(しめりけ)です。

湿気と湿邪

湿り気のことを東洋医学では湿=シツと呼びます。
湿は一般的には湿気=シッケと言います。
湿気は一般的には気体である水蒸気の状態を差します。
東洋医学での湿は液体である水の状態も含みます。

 

 シツ=湿気

 シットリ♪

 

湿は自然界にありますが、人の体の自然にも湿は大事です。
人の肌では適度な湿を保つことで湿り気を保っています。

その大切な体の湿も多過ぎれば、滞って溜まりやすくなります。
滞った水分は体のいろんなところに溜まります。
よく見られるところではムクミ=浮腫みが誰でも経験することですね。

水が溜まれば感覚や動きが悪くなります。
東洋医学ではその体の働きを邪魔する湿をシツジャ=湿邪と呼びます。

 

シツジャ=湿邪

 シメシメッ!

 

アトピーの皮膚症状には大きく2種類あります。
1つは燥邪による乾燥したカサカサ症状。
そしてもう1つはこの湿邪が影響する湿ったジクジク症状です。

人の皮膚は下から順番に
皮下組織、真皮、表皮からなっています。
はがれ落ちる角質層は表皮のうちの一つですね。

健康な人は適度に皮膚が湿っていてツルツルしています。
アトピー肌の場合は特に皮膚、正確には真皮の湿気=水分が多すぎる状態です。
その湿気が多く溜まり過ぎた状態がアトピーの湿った肌です。

真皮の湿気=水分が多すぎる状態は、皮膚への水の流れが悪い状態です。
皮下組織から真皮、そして表皮へ水が届きにくくなります。
また逆に真皮から皮下組織への水の戻りも悪くなります。

つまり真皮に湿邪が居座っている状態です。

真皮から表皮に水が届かなければ表皮は乾燥します。
それが乾燥しているのに湿った状態が起こるアトピー症状の理由です。

湿邪から湿熱へ

さらに東洋医学ではその滞った湿邪は体温で熱せられることでネツジャ=熱邪が加わります。
湿邪と熱邪が融合するとシツネツ=湿熱が誕生・・・

 

フュージョン!

 ジトジト!

 

東洋医学では体の中で水分=湿に熱が加わると黄色っぽくなると考えます。
炎症のあるところから出てくる液は黄色くなります。
アトピー症状で出てくる液は黄色ですね。
風邪の時の鼻水や痰も黄色、腫物から出てくるウミ=膿も黄色ですね。

季節的に夏の気候が湿熱の季節です。ジトジトします。

一般的なシツネツの症状は汗疹=あせもが一番わかりやすいでしょうか。
普通の人もジトジトした汗疹や湿疹になることはありますね。

アトピーの人でジクジク型は夏に悪化しやすい方が多いと思います。
その体はジトジトしたシツネツ=湿熱があると観ることができます。

湿熱+風邪=風湿熱はまるで台風!?

シツネツ=湿熱になったことでフージャ=風邪が発生しやすくなります。
東洋医学でネツジャはフージャを巻き起こすとされています。

これをフーシツネツ=風湿熱と呼びます。
これは台風そのままのイメージ!

台風は赤道付近の気温が高い海上で発生しますね。
ジトジトした真皮と、炎症がある肌は赤道上の海水温が高い海と同じような環境です。
別の見方では熱帯雨林のようなムシムシした状態です。

フーシツネツが持つ力はフーネツ=風熱よりももっと強い!
低気圧と台風の差くらいチカラが違います。

この台風のようなフーシツネツがモーレツな痒みを巻き起こします。

シツネツ=湿熱とフージャ=風邪が融合してフウシツネツ=風湿熱が誕生・・・

もう一回・・・フュージョン!

 

フーシツネツ!

 ジクジク!

 

病気の原因がわからず途方に暮れている誰かに、古くて新しい東洋医学が力になるかもしれません。

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