気は全身の細胞を活動させるエネルギーです。
その気が少なくなることで五臓六腑を始め、身体各所の働きが低下します。
気を作る内臓は脾の臓(消化器にあたる、主に膵臓)です。
アトピーの方は脾が弱い方が多く見受けられます。
脾が弱いことにより、食事や空気から気を取り込む働きが落ちます。
また五臓六腑のそれぞれの内臓において局所的に気の量が低下していることもあります。
東洋医学における『血』は西洋医学的な貧血状態よりもっと意味が広く、血液中の栄養成分のことです。その血が少ない状態が『血虚』です。
皮膚も血によって作られ機能しますが、アトピーの方の場合は血が少ないため皮膚の構造を保つことができなくないます。
細胞のつながりが粗く水分の保持機能が落ちて蒸発しやすくなります。
その結果ガサガサになったり、さらに悪化して細胞が結合できなくなるとボロボロと剥がれ落ちやすくなったりします。
その他に五臓六腑も栄養が少なくなると正常に働くことができなくなり、それぞれの臓腑の機能が発揮されなくなります。
東洋医学での『陰』は水分のことです。陰虚は人体では身体各所に存在する体液が少ない状態です。
アトピーの方では皮膚に供給される水分が少なくなるために乾燥しやすくなります。
また五臓六腑の働きも陰が物質的基盤であるため、機能失調が起こります。